TOEICを初めて受験します。何から始めれば良いですか?

英語初学者や英語にまだ自信のない方が初めてのTOEIC受験をする際、少しでも早期に少しでも高いスコアを目指すためにはどうしたら良いかというご質問に、下記①②③で答えていきます。

 

①自分に合った基礎英語力対策+TOEIC対策を並行する

②試験の構造を知る 対策に比較的時間の掛からないパートを知る

③量が多いので焦った時の対策をしておく

 

順に見ていきましょう。

 

この記事でわかる事:

・初TOEIC受験のための基礎英語学習の手順

・初TOEIC受験のための、本番での戦略の立て方

・初TOEIC受験のための、本番で焦ってスコアを取り損じてしまわないための心得の準備の仕方

 

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まずは、①の基礎英語力をどう付けて行くかです。

 

受験者の英語レベルにもよりますが、出題含め英語で実施される、あくまでも運用スキル習得を目指した試験ですので、一定の水準の語彙基礎文法は必要です。

 

まず語彙ですが、中学、高校の語彙に曖昧なものがある場合、こればっかりは覚えてしまうしかありません。

単語帳から記憶の曖昧な単語を全て書き出し、英語を見て和訳がスムーズに出る様になるまで和訳を隠して繰り返し暗記練習します。完全に覚えたと思えるものはどんどん消して、気持ちの負担を減らしながら継続しましょう。

中高英単語まで終わったら特急シリーズなど、TOEICに特化した単語帳の基礎部分から順に習得していきます。

(暗記のコツについても別記事でご案内予定です)

 

基礎文法はというと、まずは文章の骨格にあたる品詞・文型のマスターを目指すのがおすすめです。

文法参考書を手に取ると分厚くて項目もたくさんあって、それだけでも圧倒されてしまう方も多いと思いますが、しらみつぶしにトレーニングしていくより、まずはこれらの、英文の骨格から入るのが得策です。

 

さらに文型の中でも、主語S+述語Vの部分に特に注目すると良いでしょう。

主語に当たる部分は主題(テーマ)、述語はテーマの方向性を示し、その文章が何についてもので、おおむねどちらの方向に展開していくかを推測する大きなてがかりとなります。

参考書で文型がなんであるか大まかに理解できたら、早速英文を文型で区切る練習を繰り返し行いましょう。

 

文型がなんとなく理解できてきたら、次はthat 節、関係代名詞、接続詞などが、骨格の中心部分である文型に次いで重要なパーツになります。

これら3つの文法について学び、練習問題などで一通りトレーニングできたら、文型及びこれまでに学んだ文法を意識しながら、比較的平易なの英文を読む練習を重ねていきます(辞書引き引きで大丈夫です)

この一連のプロセスで、英文の構成や内容の取り方を少しずつ感覚的に掴んでいきます。

感覚が少しずつ高めてきたら、まだ学んでいない時制や、前置詞、完了形、不定詞などを出会った順に理解していきましょう。

 

英語は完璧に暗記してから読んだら聞いたりするよりも、蓄積した知識が少ないうちからたくさんの文章や音声に触れるのがおすすめです。

語彙、文法ともに、習得しながらどんどん実践的な題材にも触れていくと良いでしょう。

     

上記の方法で、ひとまずは英文の読み方を知ることが最初のひと山です。そこまで行くと、時間さえ掛ければおおよその意味がわかる、正答できる問題が現れてきます。

 

 

文法学習のコツについての記事

 

 

 

 

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そして②の戦略です。

TOEICの構造は、大まかに下記の様になっています。

 

Part1 写真描写問題 6問:1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送される。説明文は印刷されていない。4つのうち、写真を最も的確に描写しているものを選び解答用紙にマークする。

(1,2,3,4,5,6)

Part2 応答問題 25: 1つの質問または文章とそれに対する3つの答えがそれぞれ1度だけ放送される。印刷はされていない。設問に対して最もふさわしい答えを選び解答用紙にマークする。

(7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31)

 

 

 

Part3 会話問題 392人または3人の人物による会話が1度だけ放送される。会話を聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は放送される)と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。会話の中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある。 各会話には設問が3問ずつある。
(32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67,68,69,70)

 

Part4 説明文問題 30問:アナウンスやナレーションのようなミニトークが1度だけ放送される。印刷はされていない。各トークを聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は放送される)と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。トークの中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある。各トークには質問が3問ずつある。

(71,72,73,74,75,76,77,78,79,80,81,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91,92,93,94,95,96,97,98,99,100 )

 

Part5 短文穴埋め問題 30問:不完全な文章を完成させるために、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。

 

(101,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,112,113,114,115,116,117,118,119,120,121,122,123,124,125,126,127,128,129,130)

 

Part6 長文穴埋め問題 16問:不完全な文章を完成させるために、4つの答え(単語や句または一文)の中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。各長文には設問が4問ずつある。

(131,132,133,134,135,136,137,138,139,140,141,142,143,144,145,146)

 

・Part7 1つの文書:29問 複数の文書:25問 いろいろな文書が印刷されている。設問を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。文書内に新たな一文を挿入するのに最も適切な箇所を選ぶ設問もある。各文書には設問が数問ずつある。 

 

(147,148,149,150,151,152,153,154,155,156,157,158,159,160,161,162,163,164,165,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,178,179,180,181,182,183,184,185,186,187,188,189,190,191,192,193,194,195,196,197,198,199,200)

 

 

 

これを、初TOEIC受験の方が狙いやすいかどうかで分類すると下記の様になります。

補足:の箇所は参考です。試験の回により変化する事があります。

 

Part1 

(1,2,3,4,5,6)

状態を表す頻出の表現を重点的に暗記し、同じ出題形式の問題で沢山練習して対策します

Part2 

(7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31)

唐突に一文が流れるため場面設定を読みにくく、難しく感じる方が多いです。リスニングが苦手と感じられている方は特に、ここで心を折らない様注意が必要です。選択肢先読みなどして、直感的に答えて行きます。

 

 

 

Part3 
(32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67,68,69,70)

1題の前半の問題が、単に場面を問う問題などで、比較的回答しやすいので、選択肢先読みや場面の展開の想像力を駆使して解答を試みましょう。

 

 

Part4 

(71,72,73,74,75,76,77,78,79,80,81,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91,92,93,94,95,96,97,98,99,100 )

こちらも1題の前半の問題が、単に場面を問う問題などで、比較的回答しやすいので、選択肢先読みや場面の展開の想像力を駆使して解答を試みましょう。

 

Part5 

 

(101,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,112,113,114,115,116,117,118,119,120,121,122,123,124,125,126,127,128,129,130)

文法はリーディングセクションの中で比較的短期間で攻略しやすいパートです。

TOEICの文法問題は問われるポイントに強い傾向がありますので、過去問や問題の解説で文法を理解しながら、とにかく同じ問題でも何回も解く練習を積み重ねる事で、比較的スムーズにスコアアップして行きます。しっかり対策してこのパートでスコアを稼いでいきましょう。

 

Part6 

(131,132,133,134,135,136,137,138,139,140,141,142,143,144,145,146)

長文問題ですが、一部実質パート5のような文法問題のような問題が混ざっています。

これら文法問題的な問題に的を絞って正答をめざします。

 

・Part7 

 

(147,148,149,150,151,152,153,154,155,156,157,158,159,160,161,162,163,164,165,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,178,179,180,181,182,183,184,185,186,187,188,189,190,191,192,193,194,195,196,197,198,199,200 )

前半は特に分量も比較的少なく、落ち着いて読めばおおまかなテーマと展開が掴めるものも出て来やすいパートです。これならなんとなくわかるかもしれないと思える問題に的を絞り、出来るだけ正答を目指して集中的に解いていきましょう。

そして終えられなかった問題は、無回答で提出してしまうのはもったいないですので、漏れなく適当にマークシートを塗りつぶしてから帰ってきましょう。

 

 ワンポイントアドバイス:

TOEICは受験すること自体がその後の試験対策に直結しますので、対策に長期間掛けて高スコアを狙うよりも、ちょこちょこ対策しつつ個人的な節目などで定期的に受験していく方が高スコアにもつながりやすいです。

 

 

  ワンポイントアドバイス:

読解題材を読むときは、いきなり本文の一文目から読み始めるのではなく、タイトル、挿絵、メールなら当事者のメールアドレスやドメインなど、テーマに関わる部分に先に目を通して、内容がどんな内容なのか先に仮説を立てるのがポイントです。そしていざ本文に入り、仮説がどこまで合っているか確認するような気持ちで読み進めて行くと、内容が正確に、速く、入ってくるでしょう。

 

 

 

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そして最後に③の、本番の焦り対策です。

 

TOEICは2時間200問の試験ですが、量が多いと感じる受験者が多いです。

特にリーディング150問目前後以降になると、時間がないのに反比例して一題あたりの読解題材の分量も大きくなるので冷静に回答できなくなり、取れるものも取れないという状況に陥りがちです。

初TOEICとなると、後半慌ててしまうケースは一層多いと思いますので、そうした情緒的な面も対策して置くと良いでしょう。

 

例えば、

・上記の赤の(比較的解きやすい)問題が問題冊子のどの辺りに位置しているかは常に意識する

・2時間の時間配分を決めて、その通りに動けるよう準備しておく

・問題が難しくなってきたら次はどこに飛ぶかイメージしておく

・解けるだろうと思って時始めたらさっぱりだった時の気持ちの立て直し方を具体的に決めておく

・時間に追われて焦ってしまった時にどうするか、状況毎に整理しておく

 

上記のような焦り対策は、「当日心得」としてリスト作り、本番まで何度も見返すというのもおすすめの方法です。

当日は朝から緊張しやすく、試験中は想定以上に冷静になれなかったりするものです。

焦り対策が体に染みついていれば、本番はより冷静に軽やかに動作できるはずです。

 

 

そして最後に、体調管理もお忘れなく。

本番前日はできるだけ無理などをせず、十分な睡眠を取り、万全のコンディションで当日朝を迎えられると良いと思います。

 

以上、初TOEIC受験で少しでも高得点を取るための対策を紹介してきました。

 

適切な対策は更に個人のリーディング、ライティングの好き嫌いや得意不得意によっても変化しますので、もっと詳しく知りたい方はお問合せくださいね。